10月21日の土曜日。いつも名都美術館の入場券をいただきますが、今月は私の好きな堀文子先生の展示なので私は喜んで行って参りました。

なんて美しい絵なんだろう。本物の良さを捕らえ、真実が迫ってきて「絵よりも綺麗な絵」という奇妙なことばが頭をよぎりました。進むうち、画文集「時の刻印」より抜粋されたことばが目にとまりました。

「人は決して人だけから学びはしない。樹や草やつきや嵐からの教えで私たちは大人になるのだ。山に住み、草木と呼吸を合わせながら日々を送っていると万物流転のさだめが素直に我が身にしみるのである。生きるものはやがて死に、会うものは別れ、財宝も名判も仮の世のひと時の驕(おご)りであることが否応なく見えてくる今日この頃である。自分などもともとなかったのだ、心さえも妄想だ、捨てることだとしきりに思う年に私もなった。」とありました。

堀文子先生 ことし 88歳。私78歳。

あくる日、日曜日は愛知県豊田市の通所更生施設「観寿々園」が主催する観寿々(みすず)祭に行ってまいりました。友人二人を私の車に乗せ、制限速度を守ってグリーンロードをひた走り、予定より早く着きました。

17年続いた観寿々祭を本年で終わりとするとのことです。

時間前なのに、保育園児やギターや太鼓などのメンバーたちが練習していて、とてもにぎやかでした。観寿々園や夢やの手作り品も沢山並べられ、いつも人気の寄贈品もたくさん並んでいました。保護者たちも熱心に販売に力を入れていて、今年でやめるには惜しい気がしました。

施設運営は今後、ますます厳しく、経営者にとっては身が細る気がしますが、通所する人たちの笑顔、親たちの協力がこの難関を乗り越えると確信します。
来年は「夢やまつり」がデビューするかな?そんな期待を胸に描きつつ、次の予定があるので早々と失礼しました。

その後、日進手をつなぐ育成会「陶芸教室」に行って参りました。香具山福祉会館、工作質、木工や陶芸やその他何でも出来る工房でカマも釉薬もその他陶芸に必要な道具一式があります。部屋、その他一式、無料です。

この日は参加者がやや少なく、4名の本人、3名の母親、1名の友人と私。陶芸の先生は男性で、懇切丁寧に教えてくださいます。

私は時間の都合上、時間途中で失礼しましたが、日進市はいいなあ、これだけの会場と設備を無料で貸してもらえるのだもの。企画をきっちりすれば大したものになるなあと感じ入って帰りました。

私はメイトウ・ワークスを解説するに当たり、授産科目を何にしようかとあれこれ自分で体験してみて、陶芸を取り入れようと思い立ち、当時あった愛知県青少年公園の中にあった陶芸教室に通いました。そこも公立なので粘土は1kg500円。教授料、焼成料、その他かかりませんでした。私はいつも小物専門で人形や花瓶、小皿などをいくつも作って、「これならいける!」と勝手に思いました。今の理事長も別の工房に通い、以来30年、陶芸は続いています。

2006年10月23日 | カテゴリー : ななえ日記 | 投稿者 : 加藤 奈々枝