私が育った環境は父や母、それに祖母まできれい好きで家の中はもちろんのこと、
庭や家の前の道路までいつもゴミひとつ落ちていない我が家だったと記憶しています。
それなのに私はいつもまわりの人から整理整頓ができないとしかられてばかりの人間です。
本人はこれはこれで整理ができていると思っていて、
ちゃんといつでも必要なものを取り出すことができると豪語してきましたが、
年を重ねるに従って何がどこにあるのか、だんだん怪しくなってきました。
おまけに「もったいない」と思う気持ちも年々強くなり、家の中では飽きたらず
家の外の物置までものがどんどん増えるばかりです。
大切に家にしまってあるものは、あちこち出かけたときのお土産品や手作りの小物、いろいろな方々からのお手紙や、おもしろい場所のパンフレットや広告、メモ、
いろんな会合の印刷物や資料などまで紙の切れ端や書類が整理できずに山になっています。
人様から見ればどう見ても紙くずの山・・としか見えないかもしれませんが私にとってはなかなか捨てられないものばかり。

先日、急にベランダを掃除したくなりました。
段ボールを移動し、法規で掃き出したとたん、ハチが5匹くらい襲ってきました。キャッア!と大声を上げ、
右手で防いだと思ったら右手の甲を数カ所刺されてしまい、なんとか払いのけて部屋に逃げ込みました。
見ると、ベランダにはハチの巣がぶら下がっています。まだ数匹がいたため、急いでスプレー式のジェットアースを
吹き付けると飛んでいたハチはどこかへ逃げていってくれました。
ハチの巣はハチの子には申し訳ないけれどたたき落とし、ゴミ袋へ入れました。手の甲は赤く、ポンポンにふくれあがり
痛がゆくてたまりません。その日は虫さされの塗り薬をぬって寝込みました。

明くる日は洗面所にあったタオルを濯ごうとしたところ、左手のひとさし指に激痛が走りました。
そのタオルの中にムカデが潜んでいてムカデに噛まれたのです。縁日で売っているあの派手なおもちゃのようなムカデでした。
レジデンス日進に出勤しようと車を運転し始めると、噛まれたところがむちゃくちゃ痛み出しました。
事務所で「痛い、痛い」と騒いでいると、看護師さんにお医者様に行った方がいいと勧められ
近くの整形外科で手当をしてもらいました。
ムカデに噛まれたところはいつまでも実に痛かったです。

なぜこんなにも良くないことが起きるのかと反省しました。
仏法では昔から掃除に始まり、自分の心を清め、人のためにつくすのが根本だと聞いています。
聞いてはいるのですが「掃除は嫌い」「心臓に負担がかかる」と屁理屈を言っておろそかにしていたところ、
ハチとムカデにしこたまお灸を据えられ、「もうごかんべんを」と祈っている私です。
今日は我が師が40年前に揮ごうして下さった色紙「脚下照顧」を取り出し、神妙に反省しています。

2007年8月6日 | カテゴリー : ななえ日記 | 投稿者 : 加藤 奈々枝