温故知新

「温故知新」ということばがあります。これは「孔子」が論語として弟子たちと交わした問答や行動を記録したものの中に記載さされているものです。「温故知新」の意味は先人の人たちが受けてきた困難について知ることや、それを乗り越えてきた方法について知ること。それによって今の問題の解決や進むべき道が開かれるのではないかということです。

育成会の発足当時から携っている私は、そのいろいろな歴史の中から今日の福祉が築かれてきたと思っています。

養護学校がこれから変わろうとしています。そのとき、養護学校がなぜできたのかを知ることで変わるべき方向がはっきりするということがあります。授産施設が自立支援法で変わります。授産施設がどういうきっかけで、どんな必要性があってできたのかを知ることは、どうかわるべきかを見誤らないために大切なことだと思います。古いことを温めつつ、新しいことを考えましょう。

このところメイトウ・ワークス、レジデンズ日進、天白ワークスと新年会に連日呼んでいただいています。温故知新とはちょっと話がずれますが、今の名東福祉会の家族会は親子ほどの年代の差があります。お母様方どうしの会話になりますと、旧き時代を伝える年長のお母様方の苦労話、新風のような感覚が感じられる若い親さんの話、お互いがそれぞれの話に関心をもって聞き入ります。

私は傍で聞いていると、昔話はみんな懐かしく、そのころあちこち飛び回ったことが鮮やかに思い出されます。若いお母さんたちはショートステイを利用し、就労を考え、子どもを束縛せず、自分自身もたくましく生活をエンジョイされていることに感心します。

思えば、何も制度は整備されていなかったけれども、みなさんに助けていただき、苦労を楽しめた若い日を思い起こします。歴史の中でみんながそれぞれつながっているんだということを思い、温故知新を地で行くわが家族会のありようを見て、嬉しさを改めたしだいでした。

それにしても明るい家族会です。新年会では俳句の会や絵の会や旅行の会を再びやろう!!といわれました。自立支援法の苦難はどこへいったの? でもまあ、やっぱり明るく楽しくやるのが一番。嬉しかったです。さそってくれて。老人もいっしょに頑張りましょう。

2007年1月18日 | カテゴリー : ななえ日記 | 投稿者 : 加藤 奈々枝